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全東京葬祭業連合会


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見積のとり方トラブル回避

ここ数年の葬儀事情において、消費者が気になる事と言えば「葬儀にかかる費用」についてが常にトップに来ています。
このページをご覧になっている方も、「後になって思いのほか費用が膨らんでしまった」という話を聞いたのは一度や二度ではないと思います。ではなぜこのような事が起こるのでしょうか?それはすでに見積もりの段階から始まっているとも言えます。ここでは、葬儀における見積もりについて考えて行きたいと思います。

まず頭に置いて頂きたいことが一つあります。
それは、こと葬儀費用に関しては「最終的な費用は見積もり通りにはならない」ということです。予想を上回る会葬者で急遽料理を追加したり、当日になって急に追加が必要になるものが出てくるというのはよくある事です。また、返礼品の数を一個も間違わず用意するのは不可能なので、多めに用意して残った分を返品するという方法が現在主流となっていますし現実的です。
このように、当日にならないとわからない追加や返品が必ずあるため、見積もりはあくまでも目安として見るものであって絶対ではありません。通夜・葬儀と2日間にわたることなので、状況によって変動するということは大いに有り得る事だというのを心得ていた方が良いでしょう。

正確な見積もりを出すには

見積もりと最終的な費用との間に出る差のほとんどは、会葬者人数の見込み違いによるものです。
飲食費と返礼品だけでも一人当たり数千円違うわけですから、10人違っただけで数万円、100人違えば数十万円の差が出てしまいます。実際の費用に近い見積もりを計算するには、いかに会葬者の人数を正確に把握するかにかかっていると言えます。
事前に正確な見積もりを出すことができれば、必然的にその後の変動も少なくなります。

見積もり方法

葬儀費用の見積もりには、必要なものを一つずつ設定して行く「積算方式」と、一般的に必要になるものをあらかじめまとめたセットに不足分を追加する「セット方式」があります。それぞれにメリット・デメリットがありますが、まとめると以下の様になります。

  メリット デメリット
積算方式 ※一つ一つの料金が明確。
※内容を自由に選べる。
※煩雑になりやすく、内容全体を把握するのには手間がかかる。
※取り乱している最中に多くの事を決めるのが大変。
※総額で見ると割高になりがちである。
※何を選択するかの知識が必要。
セット方式 ※決めなければならない事が減るので、打ち合わせが減るので、打ち合わせが簡素化され心的負担が軽減される。
※多くの場合、セット割引が適用されている。
※望まない物が含まれている場合がある。
※セットに何が含まれているか把握しにくい。

補足

積算方式でも、祭壇料金には企画料・人件費・各種手数料・消耗品等がセットとして含まれていることがあります。
セット方式でもセット内容の変更を差額で受け付けている葬儀社もあります。
これらのことから、内容を細かくチェックできるのが積算方式、心的面・費用面で負担が少ないのがセット方式と言えるでしょう。

実際の見積もりでは

依頼するものを取捨選択するには、必要・不必要を判断するための知識が必要です。しかしそれを熟知するにはかなりの労力を必要とします。
以前であれば、親戚や町内の世話役などに詳しい人がいて何かと采配を振るっていたのですが、少子化・核家族化で葬儀に立ち会う機会が減り、また近所づきあいも希薄になっている近年では葬儀に詳しい人も減ってきています。
そのため近年では、葬儀社の担当者が世話役に代わって種々の事柄を提案する役割を担う事が多くなってきています。喪家の内情までは解らない部分も多くありますが、ある程度踏み込んだ話もできるような信頼のおける葬儀社を選ぶ事から、良いお葬式というのは始まっているのかもしれません。

【ご注意ください】見積もりに入れられない費用があります

葬儀にかかる費用は大きく分けて「葬儀社への支払い」、「飲食接待費」、「寺院費用」があります。このうち「寺院費用」は、通常は見積もりに入りません。
寺院へのお布施やお礼は、直接寺院と喪家との間で決めてやりとりするものであって、葬儀社が介入するような性質の物ではありません。葬儀の後にある納骨や年忌法要に関わる寺院費用も同様です。