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全東京葬祭業連合会


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悪い葬儀屋さんの手口トラブル回避

どんな業界の中でも、優良な業者とそうでない業者がいます。葬儀の業界でも特別では無く、一部の善意の無い業者の行いで「報道」などでボッタクリ・悪徳と書かれる事があります。

ここでは、消費者の方々が自衛の為にどんな手口で悪徳業者が誘導を行うのかを説明していきます。

広告について

● 一部金額しか表示しない

ネット・チラシなどの広告で「激安・良心価格」などを謳い。例えば、葬儀一式30万円などと言った誇大広告を出す場合があります。
やり方としては総額で費用を乗せない方法と言うもので、30万円は最低限度の葬儀社への支払いであり、そのほか会場費、火葬関係費、車両費。飲食費、返礼品等実際に葬儀をやった場合30万円の支払いでは済まず。100万円以上の支払い総額になる場合が多々あります。ネットやチラシの情報を鵜呑みにすると酷い場合があること頭の片隅に留めてください。
例をあげると「葬儀一式45万円セット」と、さも45万円で葬儀が出来そうな見出しで広告を出しますが、実際に頼んだ場合セットに含まれていないものは普通に請求される、もしくは掛かるのでどうぞ現金でその場でお支払い下さいと言ったパターンです。

● 二重価格

よくあるのは、会員は40%引きと言うような手口ですが、葬儀の場合コスト構造がどの葬儀社でも大差がありません。コストが変わらないのに価格が40%も50%も変わるといった事は無く、その場合の価格表示が二重価格、営業用の見せる価格であると言うしかありません。
二重価格表示の例としては
「一般価格100万円、会員価格50万円、会員になるには初回1万円です」といったものや、
「入会金2万円で、祭壇利用料が50%割引、月々の会員手数料は頂きません」などと言った物です。
単品で見せられて、葬儀の相場も何も知らない一般人が、それが「納得のいく妥当な値段なのか」わかるのでしょうか?
写真を見せても、写真は無いよりはましですけれど写真の見せ方でいくらでも、誘導することはできそうです。
幾らぐらいの商品を元値200万円って設定してもいいわけです。
そして怖い事にそれはけっして「ウソをついている訳ではないということです」。

● 総額表示してあるけれど……

上の手は比較的見破りやすい例です。しかし、だます方も進化するのが世の常です。
総額表示はしてあって出来そうなんだけど、実際には出来ないという手の込んだやり口が現在の「悪意のある広告」の主流です。
これは一般の方が見破るのは難しく、こういった業者も嘘ではないけれど…といった部分で非常にグレーな状態です。

● 総額表示してあるけれど……安く出来る場所斎場での料金しか提示しない

ここからは、最近のお客様に誤解を与える系統の広告手法を分析しています。
基本的に、こういった広告は安く見せるのが目的なので。一番安い金額を提示できるのは公営火葬場で斎場併設で移動の料金(バス、霊柩車)などが掛からないところでやればどこの葬儀社でも安くは出来るわけです。
しかし、それを特別な手法のように宣伝するのは非常にグレーといわざる得ないでしょう。営業努力のようであり、お客様、一般消費者に誤認を抱かせることになり得る可能性があります。

● 総額表示してあるけれど……人数と料理の構成がおかしい

総額プランで100人対応と言うのに、料理の人数が50人前しかない、と言うケースがあります。
これは一定の条件下では足りる場合もありますが、ほとんどの場合料理が足りなくなります。
しかし安く見せるためにはこういったことは常套手段でやってしまう業者がいると言うことも覚えておいてください。

● 総額表示してあるけれど……料理や返礼品の単価がおかしい

総額プランであるけれども、料理の一人前の金額が3千円以下(東京の場合通夜ぶるまいで4000~5000円ぐらいが一般的)だったり、通常自分たちが勧めるものより低単価のものを広告上では表示したり、返礼品が一個単価300円といった無茶なものだったり、そういう実際にやった場合品質に問題のあるレベルの設定になっている場合があります。

● 総額表示してあるけれど……実例表示では人数が減ったので減額といったケース

総額表示50人パックのはずなのに、実例での見積りが乗っているが30人のご依頼でしたので20人分は減らしましたという無茶な表示をしたり、安く見せるために血眼になっているというケースがあります。

● 総額表示してあるけれど……人件費コミと言う表示が実は人件費を追加しないといけない

100人対応プランとあるけれど、司会者と案内一人と言う構成で、実際にはもう何人か案内の人間を何人か増やさないと出来ないといったケースもあり、プラン内から追加追加といったケースがあります。

魔法の杖なんて無い

どうして、こう言った事が起こるかと言うと、一般消費者の皆さんの中には「葬儀屋って言うのは儲かる商売だって言われている、どこかの葬儀社には裏技があって、ものすごく安く出来る方法があるはずだ!」という思い込みがあります。
はっきり言いますと、葬儀金額は人数・場所が決まってくれば、良心的な葬儀社であれば、最低掛かる金額はほとんど変わりません。
葬儀屋を経営している立場から言いますと、現実にはそんなに儲かる業界ではないし「葬儀を劇的に安く出来る、魔法の杖なんてない」と言うことです。
葬儀のほとんどの部分が、原資が人件費です。
人件費は安くならないのです。
人件費を安くするということは給料を安くしか払わないか、レベルの高くない人材で葬儀をさせるしかないのです。
良心的な葬儀屋さんであれば、かかるものはかかるとちゃんと言ってくれるはずです。
魔法の杖なんて、本当はない。その現実を踏まえた上で葬儀の計画を立てるといいでしょう。

● 自分の身を守る対策と対応

お話するように、総額以外で一般の人に高いか安いかを見分けるのは困難です。
単価、割引パーセントと細かい部分は、葬儀社がどこに利益を配分するかで変わってきてしまいます。
どこまで含まれているかも、追加料金がなにが発生するかも各会社によってまちまちだからです。
なにを幾らで売るのか自由競争の社会である限り。とうぜん高値で売るところも安値で売るところもあるわけです。
それを「なんだ葬儀屋んなんて悪どいとこばっかりだよ」とつぶやいてみても、なんら状況が変わるわけではありません。
葬儀屋を選ぶ権利は皆さんにあるわけで、ちゃんとした葬儀社を選ぶ目、ちゃんとした知識を得る努力をすることで少なくともリスクは軽減できるはずです。そういうことを伝える事で少しでもこの業界がよくなれば、すこしでも家族にとって納得のいくお葬式が出来るチャンスがふえれいいなあとおもいます。